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高送り加工用超硬エンドミルでは、特定の切刃形状を必要
としますが、チップ交換式ミーリング工具は、加工に適した
チップを適切な位置に取り付けることで最適な加工が可能
です。チップ材質の改良や、すくい面形状の改善が進められ
ていますが、最も重要となるのは、やはりチップ形状です。
イスカルは、人気シリーズであるヘッド交換式エンドミル、
マルチマスターにトロイダル型ヘッドを新たに追加しました。
最新型は、トロイダル6枚刃仕様です。MM HT…NCSRは
トロイダル2枚刃仕様です。チップスプリッタータイプで、切屑を
細分化し、切削抵抗を低減することで高送り加工が可能です。
丸駒カッターの切刃角は0~90°と切込み深さに応じて変化
します。切込みを浅くすると、切刃角が小さくなり、切屑は薄く
なります。丸駒チップでは、一切刃当たりの送り量はチップの
最大径、つまり、最大切込み深さ(=チップの半径)と最大
切込み角度とが関係しています。最大の切込み深さで加工を
行うと切屑は、送りと同じになる(薄くなる)ため、必要な厚み
の切屑排出が可能となるよう、送りのプログラムを調整する
必要があります。これは、ボールノーズタイプのミーリング工具
でも同様です。イスカルは、チップ交換式工具・ヘッド交換式
工具(マルチマスター:ねじ込み締結方式採用)・超硬エンドミル
といった多様な高送りミーリング工具をレパートリーしています。
実用性の高い、高送りミーリング工具の代表的な例として
イスカルのヘリドゥ・アップフィードシリーズが挙げられます。
発売以来、改良を重ねられてきたシリーズであり、両面
6コーナー使い、トリゴンチップが装着可能です。チップは、切削
抵抗を低減させる17°リード、ヘリカル切刃を採用しています。
斜め沈み込み加工や粗加工において優れた性能を発揮します。
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